大規模カーポート一体型
オンサイトPPAで
脱炭素化と来店者の利便性向上へ
100%地産地消の再エネによる
施設運営の実現へ
イオンモール株式会社さま × 中部電力ミライズ
地産地消の再エネによる
運営をめざして
イオングループが掲げる「イオン脱炭素ビジョン2050」に基づき、2040年度までに「脱炭素社会」の実現を目指すイオンモール株式会社(以下、イオンモール)さま。空調の運転方法見直しや、省エネ機器の導入などを通じ、2020年のエネルギー使用量は、2010年度比で55.1%の削減(床面積原単位)を達成されました。
また、2025年度までには、国内約160のモールで使用する電力を、「再エネに転換」することを目標に掲げています。
そのうえで、現在各地域での再エネ直接契約による実質CO2フリー電力調達から、順次地産地消の再エネ(PPA手法含む)へ切り替え、2040年度には直営モールにおいて100%地産地消の再エネでの運営へ引き上げるという取り組みに挑戦されています。
100%地産地消の再エネに向けて
カーポート一体型オンサイトPPAを採用
この新たなチャレンジに際し、選択肢となったのが太陽光PPAの導入でした。再エネ調達網拡大に向けて「屋根の上や壁など、モールが有する資産を余すことなく活用し、太陽光パネルを中心とした発電設備の導入を推進したい」。その思いのもと、「大きなハードルとなる導入コストを抑え、長期にわたって安定価格で再エネの電気を調達できる」太陽光PPAは、脱炭素化に向けた取り組みを加速させたいイオンモールさまにとって魅力的だったようです。
なかでも先進的な事例となったのが、2023年4月にオープンした「イオンモール豊川」での取り組みである、中部電力ミライズのカーポート一体型オンサイトPPAサービス。商業施設としては、国内最大級となる1.3MWの発電出力を誇ります。
年間の発電量は150万KhWで、一般家庭で換算すると約350世帯分に相当する見込みです。長期間にわたって安定価格で、再エネの電気を調達できることに加え、カーポート型の付加価値として、「日除け効果によって駐車場の表面温度を下げて温暖化を防止」、「雨除けとなることで利便性が向上」など高い効果が得られ、来店するお客さまからの好評の声も届いているとのこと。このように、本取り組みは、再エネ調達網を着実に拡大させるのはもちろんのこと、再エネ発電設備が本施設へ来店するお客さまの利便性向上につながっており、環境性と顧客視点を両立した優れた取り組みと言えるのではないでしょうか。
地域の再エネ創出・
脱炭素化を推進
こうした取り組みが結実し、イオンモールさまなどは国土交通省および環境省による第1回「脱炭素都市づくり大賞」において、最優秀賞である「環境大臣賞」を受賞。また、経済産業省が定義する「ZEB Ready」を取得しました。「ZEB Ready」とは、再エネを除く基準一次エネルギー消費量を50%以上削減することが認められた建築物のこと。延べ床面積10万m2以上の大型商業施設としては、国内初の達成となりました。
今後も「モールで使う電力は自分たちでつくる」という思いのもと、地産地消の再エネ創出に向けて、風力発電や水素エネルギー、蓄電池などの積極的な活用を目指すイオンモールさまの取り組みに期待が高まります。