CO2などの
温室効果ガス排出量、
求められる情報開示
世界が大きく脱炭素に舵をきった、大きな転換点は2015年に採択された「パリ協定」。2020年度以降の温室効果ガス削減のための国際的な枠組みであり、途上国を含む世界中の多く国が参加し、すべての参加国に排出削減の努力を求めることへの合意がなされた歴史上、非常に画期的な協定となります。
日本においては、2020年「カーボンニュートラル宣言」が掲げられました。パリ協定の合意内容に基づくものであり、これ以降、日本国内の多くの企業で脱炭素化に向けた取り組みが加速しはじめました。また、2022年、東京証券取引所の再編により、プライム市場上場企業に対しては、気候変動関連の事業リスクの開示が義務化。こうした動きにより、プライム市場上場企業を中心に多くの企業が、排出量ネットゼロを目標に掲げています。
排出量などの「開示」が求められる流れの中、開示された情報は、取引先を含めた外部からその取り組みを評価されるため、実効性の高い削減計画策定と施策の達成状況が重要なポイントとなっています。
サプライチェーン全体での取り組み
開示対象となる企業の排出量だけでなく、調達する製品の原材料やその運搬、使用や廃棄にかかる排出量の算定・開示を求める動きが広がっており、取引先も含めたサプライチェーン全体で情報を開示する機運が高まっています。
脱炭素への取り組みに関する用語説明は
こちらをクリック
-
Scope
企業活動における「CO2排出」は「電気・ガスの使用に伴う排出(Scope1・2)」と、「企業活動に伴う原材料・製品の調達や輸配送に関わるトラックや飛行機、船舶など他社の排出(Scope3)」に分類されます。
Scopeの詳細はこちら(環境省ウェブサイト)
Scope1 自社における直接排出
Scope2 自社が購入・使用した電力、熱、蒸気などのエネルギー起源の間接排出
Scope3 自社事業の活動に関連する他社の排出 -
SBT
- 「Science Based Targets」の略で、各企業に対して、パリ協定の目標達成を目指した削減シナリオと整合した目標の設定、実行を求める国際的なイニシアティブです。
- パリ協定の目標:産業革命以前と比較した目標の気温上昇を2℃より十分低く保ち、1.5℃未満に抑制する。
- SBTの詳細はこちら(環境省ウェブサイト)
-
RE100
- 企業が自らの事業の使用電力を100%再エネで賄うことを目指す国際的なイニシアティブです。
- 国際NGOが運営しています。
- RE100の詳細はこちら(環境省ウェブサイト)
-
CDP
- ESG投資のための企業の環境情報開示をおこなう国際NGOで、前身のCarbon Disclosure Projectの頭文字で、現在は正式名称をCDPとしています。
- 各国の主要企業に「CDP質問書」を送付し、回答に対して分析、評価をおこない機関投資家などに提供しており、日本においては、2022年に環境情報開示要請の対象が東証プライム市場上場企業に拡大されています。
-
TCFD
- 「Task Force on Climate-related Financial Disclosures(気候関連財務情報開示タスクフォース)」の略で、投資家などに適切な投資判断を促すために、気候関連財務情報開示を企業などへ促進することを目的とした民間主導のタスクフォースです。
- 日本では、2021年6月のコーポレートガバナンス・コードの改定により東証プライム市場の上場企業に対して、気候変動を含むESG情報を開示する方法としてTCFDフレームワークもしくは同等のフレームワークに則ることが義務付けられています。
- なお、TCFDは2023年10月に解散を発表しており、その役割はIFRS財団(IFRS(国際会計基準)の策定を担う民間の非営利組織)によって設立されたISSB(International Sustainability Standards Board(国際サステナビリティ基準審議会))に引き継がれております。
- TCFDの詳細はこちら(環境省ウェブサイト)
中部電力ミライズは
現状の排出量の
見える化から、
削減計画の策定・実行および情報開示まで、
トータルでサポート
取引先や投資家・金融機関などから、温室効果ガス排出状況などの開示を求められる動きが活発化する中で、中部電力ミライズでは、このような環境情報の開示に向けた排出量の算定、削減計画の策定、削減施策の実行まで、パートナー企業と連携しながら、当社スタッフが伴走。お客さまの実情にあわせてトータルサポートいたします。
中部電力ミライズでできること
~中部電力ミライズなら脱炭素化に向けて一気通貫でご支援いたします~