バーチャルPPAで再生可能エネルギー電源由来の環境価値を長期提供～お客さまと取り組む青山高原風力発電所のリプレース支援～

当社は、本日、日本トムソン株式会社（代表取締役社長：宮地 茂樹）さま、株式会社三菱UFJ銀行（取締役頭取執行役員：半沢 淳一）さま、メルクエレクトロニクス株式会社（代表取締役社長：永田 勝）さま、ヤマハ株式会社（代表執行役社長：山浦 敦）さま（以下「4社」）と、青山高原風力発電所を活用したオフサイト型バーチャルPPAサービス^（注1）の提供に関する契約を締結いたしました。
当社がバーチャルPPAサービスを提供するのは、本取り組みが初となります。

（注1）お客さまの敷地外に設置した再エネ電源で発電された電気由来の環境価値（CO2排出量ゼロであることを示すことができる価値）のみを提供するサービス。

本取り組みは、当社が、中部電力グループの株式会社青山高原ウインドファーム（代表取締役社長：吉田 篤哉、以下「青山高原ウインドファーム」）が運営する青山高原風力発電所から、年間約5,000万kWh相当^（注2）の環境価値（非化石証書^（注3））を調達し、4社を含むお客さまへお届けする^（注4）ものです。
4社を含むお客さまは、2027年3月以降、契約期間である20年間にわたり、同発電所から生み出される再エネ電源由来の環境価値を長期安定的に確保することができ、これにより合計で年間約2万トン^{（注2）（注5）}のCO2排出量を削減できる見込みです。

（注2）本日契約を締結した4社に加え、現在、他のお客さまともサービス契約の締結に向けた手続きを進めており、それら全てのお客さまへお届けする合計の値。

（注3）再エネなどのCO2を排出しない非化石電源から発電された電気の環境価値を証書化したもの。

（注4）お客さまは当社と電気需給契約を締結しているため、当社が主に化石電源や卸電力取引所などから調達した電気もお客さまに供給する。

（注5）中部電力ミライズの2023年度CO2排出実績（調整後排出係数）を基に算出。

従来のオフサイトPPAサービス（フィジカルPPA^（注6））では、お客さま専用電源で発電された電気をお客さまが同時に消費する必要があるため、当社が、お客さまの時間帯ごとの電力消費量を確認し、経済的に最適となる規模の再エネ電源をご提案しております。このため、生産ラインの稼働日と非稼働日で電力消費量が大きく異なる工場などのお客さまにおいて、非稼働日の電力消費量が導入量の上限となり、稼働日の電力消費全てを専用電源由来の再エネでまかなうことができないという課題がありました。

（注6）お客さまの敷地外に設置した再エネ電源で発電された電気と環境価値をセットでお客さまにお届けするサービス。

これに対しバーチャルPPAは、再エネ電源の電気と環境価値を切り分けてご提供するため、お客さまは、生産ラインの稼働の有無・昼夜・季節などによらず柔軟に、実質的に再エネ由来の電気を導入することが可能となります。
また、本取り組みで活用する発電所は、青山高原ウインドファームによるリプレース^（注7）が計画されており、バーチャルPPAサービス導入時期である2027年3月から運転を開始する予定です。

（注7）電源を長期的に活用するため、既存の発電設備を一度撤去し、新しい発電設備に更新すること。

再エネ電源の大規模な新規開発・リプレースは、インフレ・円安などによる資機材価格の高騰などの影響を受け、事業環境が厳しさを増しています。
本取り組みでは、お客さまに同発電所由来の環境価値を選択いただき、長期間活用することをお約束いただくことで、発電事業者にとって安定的な事業運営を期待できるようになったことから、リプレースによる再エネ電源の長期活用の実現に繋がりました。

当社は、今後もお客さまのニーズを捉えたサービスの提供を通じて、地域のお客さまとともに再エネ電源の開発や活用を促進し、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

バーチャルPPAサービスの導入に関する契約の概要

サービス導入時期 （青山高原風力発電所のリプレース後運転開始時期）	2027年3月（予定）
青山高原風力発電所所在地	三重県伊賀市奥馬野字布引853-1他
合計出力	リプレース前：15,000kW（20基） リプレース後：15,000kW （7基）
本サービス契約期間	20年間

本取り組みのスキーム図

青山高原風力発電所（リプレース前の様子）

別紙
青山高原風力発電所を活用したオフサイト型バーチャルPPAサービスの概要[PDF：1,955 KB]

以上