改善事例 大手食品会社
Solution
ビジエネでも確認できるスマートメーターのデータ(時間ごとの消費電力)から、電力消費が増える具体的な原因を追究。それを踏まえた節電対策を策定し実行することで、節電を実現することができました。その後、取り組みを確実に実行するため、デマンドコントローラーを導入しました

電力の消費量を抑えコストを減らしたい

今回ご紹介する大手食品会社さまは、コンビニエンスストアに卸すお弁当の製造をおこなっています。工場での食品の製造・管理にかかる電力消費量を抑えたいというお悩みをお持ちでした。
お客さまは、何が原因で電力消費量が増減しているのかはっきりとわからないということでした。そこで消費電力データとお客さまの電力の使用状態や工場の稼働から消費電力が大きくなる原因が何かを一緒に考え、電力消費量を抑えることに取り組みました。省エネの達成により電気料金の削減にもつなげることができました

データから電力消費が増える本当の原因を探る
工場の消費電力抑制に向けて、30分ごとの消費電力のデータを基に原因追究をおこないました。季節を問わず16時~17時前後に消費電力が集中して高くなっていたため、その時間帯に注目して分析を進めました。
太陽光発電を取り入れているお客さまの場合、日がかげる時間帯に消費電力が上がる傾向がありますが、今回のお客さまは該当しません。「夕方の1時間前後だけ高くなる」という特徴的な推移には、何か別の理由があることが考えられました。

お客さまの話から、この時間帯は工場が24時間稼働する中で日勤と夜勤の交代時間にあたることがわかりました。それぞれ生産ラインを持っているため、交代の時間帯は昼と夜両方のラインが重なって稼働しがちになり、消費電力が増えていたのです。 そこで、この時間帯に2台動いていた電気フライヤーを1台のみに絞ってしばらく様子を見たところ、20kW~30kWも消費電力を抑制できました。

年間40万円以上の電気料金の削減に
この施策により、結果として年間40万円以上の電気料金の削減を実現することができました。
また、その後1年ほど経って、再び夏季の電力消費量が大きくなってしまったため、デマンドコントローラーでの電力消費量の管理に取り組んでいただきました。

デマンドコントローラーは30分コマの予測電力値が設定値を超えると警報が鳴りますので、「警報が鳴ったらまずオフィスエリアのエアコンを消す」、「それでも警報が鳴りやまない場合はこの設備・ラインを止める」……といったように優先順位をつけた手順書を作成し、電力消費量を抑える対応をしていただきます。その結果、電気料金を削減することができました。

まずは自社の電気の使い方に
気づくことが大切

何が電力を大きく消費しているのかわからないというお客さまも多いのではないでしょうか。中部電力ミライズのビジネス向けWEB会員サービスビジエネでは、自社の電力消費のデータを確認できる「料金・使用量照会サービス」をご提供しています。月ごとの電力消費量のピークや、時間帯ごとの電力消費量のピークをグラフで見ることができ、前年のデータとの比較もできます。

次に「どうしてこのタイミングで電力消費量が上がるのか」という原因については、例えば、電力消費の多い日を順番に並べ替えていただき、「1位になっている日だけ突出して電力消費量が高いけれど、この日は何があったか」と原因を調べて対策していただくことができます。それにより、年間、月間のピークを大きく下げることにもつながります。併せて、省エネに関する情報にも意識してアンテナを張っていただくと、先ほどのように夕方は太陽光発電が弱まるから電力消費量が増えてくるといったことにも気づきやすくなります。

他にも暑い日に自社ではどんなことが起こって、消費電力はどう変わるのか、逆に寒い日にはどうなるのか……、まずは自社や事業の特性に気づくことが大切です。 そして小さな工夫でも、電力消費量の抑制につながることもあります。電力消費量のデータチェックはすぐにできますので、ぜひ参考にしてみてください。

他にも中部電力ミライズではビジネス向けWEB会員サービスビジエネのメールマガジンで、さまざまな情報を発信しています。お困りごとの解決や気づきにつながる情報もありますので、こちらもぜひご覧ください。
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